「わたしなんかどうせ・・・」
「そんなのできないにきまっている」
自尊心や自信が持てない原因の一つに
人から受けた、なにげない一言が
影響している場合がある、といわれています。
なにげないないその一言が
呪いのように自分自身の人生を縛っている。
仏教で「口」に対する戒めが一番多いのも
言葉のもつ恐ろしさゆえでしょう。
かつて釈尊(お釈迦様)に嫉妬し、罵詈雑言を浴びせた人がいました。
どんなに悪口を浴びせても、無言でいる釈尊。
「なぜ黙っているのか」と聞きましたら、釈尊は
「あなたが、ある人に食事を提供したとき」
「その相手が食事を受け取らなかったら、その食事は誰のものか」
と問いました。
その人は
「もちろん食事を提供した者のものだ」
と答えました。
釈尊は続けて話しかけます。
「ではそれと同じように」
「あなたの言葉を私が受け取らなかったら、その言葉は誰のものか」
「・・・・・・」
とうとうその人は黙り込んでしまいました。
お釈迦様でも、そしられるのです。
そんな言葉は丸呑みせず
「受け取り拒否」で放っておけばよいのではないでしょうか。
それでも気になるのなら、南無阿弥陀仏と念仏を称えながら、慈悲の瞑想をしましょう。
私たちは少し、まじめすぎるのかもしれませんね。