8月25日(土)
三重県伊賀市柘植町の柘植善光寺 徳永寺様にて
昨年暮れに発見された
『善光寺如来縁起』
の絵解きをさせていただきました。
http://www.ict.ne.jp/users/tokueiji/
『善光寺如来縁起』
は昨年の暮れに発見され、さっそく京都で修復がなされました。
大正12年に檀家の懇意で制作されたことが、箱に記録されていました。
二幅仕立ての絵の状態は良かったが、さてどういう事が書かれているのかがわからない。
善光寺研究と絵解きのパイオニア、長野郷土史研究会の小林先生ご夫妻に連絡したところ
http://www.janis.or.jp/users/kyodoshi/
私の名前が挙がったそうで、今回の絵解きとなりました。
杜多卍空(もりたまんくう)という僧侶の台本を元に描かれているという事がわかりましたが、資料が無い!!
いろいろ調べた結果、善光寺大勧進から昭和4年に出版された、杜多卍空著『善光寺如絵詞伝』を発見。
さっそく購入しましたが、昔のかなづかいでとてもわかりにくい。
ひと月かかって、何とか内容を把握しました。
内容は巷の『善光寺縁起』とほとんど同じですが、所々いろんなエピソードが混じるのが特色のようです。
苦労して自分なりに台本を作りました。
(;´ρ`) グッタリ
ご住職のご尽力のおかげで、多くの新聞が事前に取り上げてくださいました。
絵解き当日。
西名阪で事故があり、鈴鹿峠を越えて、甲賀の油日経由でやっと到着。
(かなり焦りました・・・)
伊賀盆地を渡る風が心地よし。
柘植善光寺 徳永寺様本堂。
奥にはお籠り堂があります。
とても掃除が行き届いております。
お籠り堂。
昔の人は、夢告を受けるために、ここに籠っていたのでしょう。
欄間の裏側も凝っています。
裏庭も素敵。
今回は1日3回の絵解きです。
暑い中、続々とお集まりくださいました。
今回修復された『善光寺如来縁起』
大正時代の製作ですが、現在の金額で約350万円が費やされたそうです。
徳永寺ご住職は、現代とは違った物のない時代に
これだけの金額が集まった事の意味を何度もお話し下さいました。
満堂の連発で、お越しいただかれた方も満足いただいたようです。
ご住職からは「大成功」とのお言葉をいただきました。
このような貴重な機会をお与えくださり、ありがとうございました。