指定文化財にもなっている鎌倉時代の本尊です。

是非一度実物をご覧になっていただけたら嬉しいです

銅像 阿弥陀如来立像(三重県指定有形文化財 彫刻)
この像は潮音寺の本尊で、像高39㎝の銅像の仏像です。元来は善光寺式阿弥陀三尊像の中尊で、左右の脇侍仏後ろの光背は現在失われています。
伝来については、戦国時代の伊勢国人領主長野氏の被官、乙部藤政の守護仏と伝えられていますが詳細は不明です。作風から本像の製作年代は、鎌倉時代後期と考えられ、真宗寺院に伝来した中世の善光寺式阿弥陀如来像の作例として貴重なものです。

この阿弥陀如来像は潮音寺の本堂内に本尊として安置されておりますが、LEDのライトアップで様々な色の変化を見ることができ、阿弥陀如来像のいろいろな雰囲気を見て感じていただくことできます。
ライトアップした阿弥陀如来像を拝めるお寺なんてほとんど聞いたことがありません。
是非、潮音寺にお越しになってご自分の目でご覧になってください。

信州の善光寺様をご存じでしょうか。潮音寺のHPでなぜ信州の善光寺様なのかと不思議に感じられた方もみえるでしょう。しかし実は深い関係があるのです。
善光寺様のご本尊である「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)」は、654年から絶対秘仏となっており、その分身のご本尊も七年に一度しか拝むことのできないほとけさまとして有名です。
じつは潮音寺のご本尊は、この善光寺様の秘仏「一光三尊阿弥陀如来」と同じ、ほとけさまなのです。
潮音寺の宗派は真宗高田派といい、本山「専修寺(せんじゅじ)」は、三重県津市一身田にあります。もともと鎌倉時代に、下野高田(現在の栃木県真岡市高田)にて興りました。その専修寺のご本尊も、親鸞聖人が夢のお告げに従って善光寺から譲り受けた「一光三尊阿弥陀如来」の分身でした。現在は17年に一度しか拝むことのできない秘仏となっております。
潮音寺のご本尊「一光三尊阿弥陀如来」は鎌倉時代の製作と鑑定されており、真宗高田派の歴史を考えるうえでも、とても貴重なほとけさまといわれています。
またこのほとけさまを潮音寺に寄進した人は戦国時代の豪族、乙部兵庫守藤政(おとべひょうごのかみふじまさ)であったと伝えられています。藤政は力があった豪族らしく、京都の公家から高田本山に入られ、第11世住職になられた堯慧上人の正室は、藤政の息女であったと伝えられています。

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